アメリカの小学校では、評価の期間(term)ごとに成績表をもらいます。子どもが持って帰ってくるほか、郵送やオンラインで届く学校もあります。各学校や地域、州によって、もちろん成績表のフォーマットも評価で使われる数値や単語も変わってきますが、小学校で配られるReport card(成績表)の例を紹介します。お子さんの成績表を見る時の参考にしてみてください。
この記事でわかること
成績表は英語で何という?
成績表・通知表は、英語で report card と言います。英語では「成績表」と「通知表」を分けず、どちらも report card です。成績そのものは grades、転校のときに求められる成績証明書は transcript と言います。
| 日本語 | 英語 | ひとこと |
|---|---|---|
| 成績表・通知表 | report card | 学期ごとにもらいます |
| 成績 | grades | 「成績をつける」は grade |
| 成績証明書 | transcript | 転校や帰国のときに求められることがあります |
| 評価の基準(凡例) | grade legend / grading scale | 成績表の上の方に書かれています |
| 評価の期間 | term / quarter / trimester | 学校によって、年3回や4回に分かれます |
成績表をもらう回数や渡し方は、学校によって違います。紙で持ち帰るほか、学校のオンラインのページ(ポータル)で見る学校もあります。
アメリカの成績表の見方は?(インディアナ州の学区の例)
ここからは、インディアナ州の公立小学校(学区)の成績表を例に見ていきます。形や記号は州・学区によって違うので、お子さんの成績表の凡例(grade legend)とくらべながら読んでください。

「4・3・2・1・0」の数字はどう読む?
この学区では、算数と国語(English Language Arts)を、0〜4の数字で評価していました。項目ごとに「どこまでできるようになったか」を表す数字です。

| 数字 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| 4 | Demonstrates in-depth understanding and knowledge of task above and beyond what was taught in class | クラスで学習した以上の深い知識と理解を示している |
| 3 | Demonstrates full knowledge and full understanding of the task (Proficient) | 課題をしっかり身に着け、理解を示している、習熟している |
| 2 | Demonstrates partial knowledge and partial understanding of task | 課題の一部を身に着け、理解を示している |
| 1 | With help, demonstrates partial knowledge and partial understanding of task | 助けは必要だが、課題の一部を身に着け、理解をしている |
| 0 | Even with help, no knowledge or understanding of the task | 助けがあっても、課題の知識と理解に欠けている |
成績表には「2.5」「3.5」のような数字もあります。成績表の凡例(写真①)では、3.0〜3.5が「Mastering/At Grade Level(学年の目標に届いている)」、2.0〜2.5が「Developing(身に付けているところ)」です。空欄(blank)は「その期間は評価していない」という意味なので、心配しなくて大丈夫です。
学年のはじめは、まだ習っていない内容なので、1や2が並ぶこともあります。学年末に3に近づいているかを見るとよいでしょう。
「+」「V」やA〜Fの評価は?
学区の説明の紙では、理科・社会・図工・音楽・体育は、数字ではなく「+・V」の記号か、A〜Fのアルファベットで評価すると書かれていました。実際の成績表では、1年生は+・Vの記号、4年生はA〜Fでした。

説明の紙にあった「+・V」の意味は、次のとおりです。
| 記号 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| + | Excellent | 大変良い、優秀 |
| V+ | Very Good | とても良い |
| V | Satisfactory | 基準を満たしている、良い |
| V- | Needs Improvement | 努力が必要 |
| — | Failing Performance Standards | 基準を満たしていない |
| アルファベット | 点数 |
|---|---|
| A | 90-100% |
| B | 80-89% |
| C | 70-79% |
| D | 60-69% |
| F | 0-59% |
A は「A+」「A-」のように、さらに細かく分かれていることもあります。E はなく、D の次が F です。
同じ学区でも、学年で凡例が変わることがあります。この学区の1年生の成績表では、2年生までの凡例が「+=Secure(身についている)、V+=Developing、V=Emerging、V-=Needs Improvement、N=Help Needed」で、3年生からは A+〜F の点数の凡例でした。
ほかの学区では、「Exceeds Expectations(目標以上)」「Meets Expectations(目標どおり)」「Partially Meets Expectations(目標に一部届いている)」「Does Not Meet Expectations(届いていない)」のような言葉で表すこともあります。
「NS」「AT」って何?算数と国語の記号の意味
「4.NS.2」や「1.RF.2.4」のような番号は、州が決めた学習の目標(standards)の番号です。最初の数字が学年、次のアルファベットが分野、そのあとの数字が項目を表します。たとえば「4.NS.2」は「4年生・Number Sense(数の理解)の2番目」です。

算数(Mathematics)の記号
| 記号 | 英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| NS | Number Sense | 数の理解。数の大小関係を理解しているか等 |
| C | Computation | 計算。足し算、引き算、掛け算、割り算等 |
| AT | Algebraic Thinking | 代数的な考え方。式や文章題を理解し、計算の仕方を考えられるか等 |
| CA | Computation and Algebraic Thinking | 計算と代数的な考え方(1年生の成績表にあった分野) |
| G | Geometry | 図形。形の名前や、図の成り立ちを理解しているか等 |
| M | Measurement | 測定。長さ・時間・お金・面積など |
| DA | Data Analysis | データ。表やグラフを読む・作る |

国語(English Language Arts)の記号
| 記号 | 英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| RF | Reading Foundations | リーディング・基礎。学年のレベルに合った本を自力で読めるか等 |
| RL | Reading Literature | リーディング・文学。メインアイディアやテーマを理解しているか等 |
| RN | Reading Nonfiction | リーディング・ノンフィクション。ノンフィクションの話の意見や事実など、文献から探せているか等 |
| RV | Reading Vocabulary | リーディング語彙。前後の文から語彙の意味が予測できるか等 |
| W | Writing | ライティング。綴りや文法、文の構成等 |
| SL | Speaking and Listening | 話す・聞く |
この記号は、2019〜2020年度の成績表にあったインディアナ州の基準のものです。州の基準はその後改定されていて、ほかの州でも記号や分け方が違うことがあります。
「BEN」「T1」って何?いつの評価?
成績表を何回もらうかは学校によって違います。学校によっては、学年が始まった時にAssessment test(習熟度テスト)を行い、成績表に”BEN”=Beginningや”Initial”(最初)として成績をのせ、それぞれの”Term”(評価期間)ごとにどれだけ伸びているか、習熟しているかを確認することができます。
この学区の成績表では、T1・T2・T3 の3つの期間の欄があり、生活面の評価は Term 1〜Term 4 の4つでした。何回に分けるかは学校によって違います。
生活・行動面の評価(School Wide Expectations)は?

| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| Uses Active Listening | 積極的に聞こうとしているか |
| Uses Conflict Resolution | 問題解決をしようとしているか(友だちとのもめごとを、話し合いで解決できるか) |
| Uses Organization Skills | 管理が上手くできているか(持ち物や課題の整理) |
| Makes an Effort | 努力をしているか |
| Cooperates | 協力をしているか |
| Gives Personal Best | 最大限の力を発揮しているか |
| Respects Self and Others | 自分と他人を大切にしているか |
| Is Responsible | 責任を持って行動しているか |
| Uses Timeliness | 時間を守っているか |
| Caring – Showing Concern for Others | 他人を思いやっているか |
| Meets School Wide Expectations | 学校全体の基準を満たしているか |
成績表によく出る英語は?
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| Grade level | 学年目標・到達レベル |
| Secure | 確実(身についている) |
| Emerging | (身に付き)始めている |
| On target / Above target / Below target | 目標に達している/目標以上/目標に達していない |
| Independently | 自分で |
| Apply | 適用する、応用する |
| Identify | 認識している |
| Proficient | 習熟している(「3」の説明に出てきます) |
| Comments | 先生からのコメント(T3 Comments のように期間ごとに書かれます) |
| Excused / Unexcused | 届け出のある欠席/届け出のない欠席 |
| Tardy | 遅刻 |
アメリカの小学校に留年はある?
一定の基準に達していないと、小学校でも留年になることがあるのがアメリカの小学校です。それが例えばKindergartenだとしても、翌年もう1年間、キンダーのやり直しとなることがあります。日本では小学生の留年は聞かない話ですが、アメリカでは小学校でも留年があります。
留年の決まりは、州や学区によって違います。州のテストの結果が進級にかかわる州もあります。成績表で気になる所があれば、早めに先生に相談しましょう。
成績表を見たら、面談で何を聞けばいい?
成績表をもらったあとには、保護者面談(parent-teacher conference)があることが多いです。気になる数字は、面談で先生に聞いてみましょう。
| 聞きたいこと | 英語 | ひとこと |
|---|---|---|
| この「2.0」はどういう意味ですか? | What does “2.0” mean on the report card? | 数字を “ ” に入れて聞きます |
| 学年の目標に届いていますか? | Is she on target for her grade level? | 男の子なら she → he |
| 家では何を練習すればいいですか? | What can we practice at home? | 本やプリントなど、家でできることを聞きます |
| どの項目が苦手ですか? | Which skills is she having difficulty with? | 成績表の項目(RF・NS など)を指して聞くと伝わりやすいです |
面談の流れと、先生とのやりとりの英語は「保護者面談は英語で?インター・現地校の個人面談で使える英語と質問リスト」で紹介しています。教科の名前や時間割は「アメリカの小学校の時間割と1日の流れ」をご覧ください。
よくある質問
Q. 成績表・通知表は英語で何と言いますか?
A. report card と言います。英語では成績表と通知表を分けず、どちらも report card です。成績そのものは grades と言います。
Q. 成績証明書は英語で何と言いますか?
A. transcript と言います。転校や帰国のときに求められることがあります。
Q. 「3.0」は良い成績ですか?
A. この記事の学区では、3は「学年の目標に届いている(Proficient)」という意味で、学年末にすべての項目で3を目指していました。4は「習った以上の理解」です。数字の意味は学区によって違うので、成績表の凡例を確かめましょう。
Q. アメリカの成績は A〜F ですか?
A. 学年や教科によって違います。この学区では、算数と国語は0〜4の数字、3年生からのほかの教科は A〜F(Aが90〜100%)でした。E はなく、D の次が F です。
Q. 成績表は年に何回もらいますか?
A. 学校によって違いますが、年に3〜4回の学校が多いです。学年のはじめのテストの結果(BEN など)がのることもあります。
Q. 「Partially Meets Expectations」とはどういう意味ですか?
A. 「目標に一部届いている」という意味です。学区によっては、Exceeds(目標以上)・Meets(目標どおり)・Partially Meets(一部届いている)・Does Not Meet(届いていない)のような言葉で評価します。成績表の凡例で、どの段階かを確かめましょう。
Q. 転勤で帰国・転校するとき、成績表はどうすればいいですか?
A. 成績表は、転校先や帰国後の学校で見せられるように、すべてとっておきましょう。成績証明書(transcript)や在学証明書が必要なときは、早めに今の学校に頼み方を聞くと安心です。入学のときの書類や成績証明書の準備は「アメリカ現地校の入学手続き」で紹介しています。
Q. アメリカの学校に出席番号はありますか?
A. 日本のような出席番号はないことが多いです。そのかわり、学校が決めた生徒の番号(student ID)があり、書類やランチの支払いなどで使うことがあります。
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