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オーストラリア現地校の初年度/2年目で学ぶ事と必要な英語力

オーストラリアの現地校は、4歳半から遅くとも6歳前に義務教育が始まります。
これは日本の幼稚園年中・年長さんの年齢にあたるので、英語力も含めお子さんを学校に送ることが心配な親御さんもいらっしゃるかもしれません。

ここではオーストラリア現地校の初年度と2年目にフォーカスを当て、「入学前に求められる生活レベル」「初年度で学ぶ内容」「必要となる英語力の目安」などについて、詳しくご紹介します。

オーストラリア現地校入学前にできるようになっておきたいこと

どの学校でも、入学前に先生と親と子供で面接が行われます。
そこでお子さんの性格や得意なこと苦手なこと、確認したいこと、健康面についてなど、親御さんが感じている不安な点を共有します。
その際、入学に際してこれはできるようにしてください、という説明があります。

オーストラリア現地校入学前にできておきたい事

入学前にできるようになっておきたいチェック項目

・靴が履ける
・手を洗える
・トイレが1人ですませられる
・最低限の英語での指示がわかる
・わからないときは誰かに聞くことができる
・(英語で書かれた)自分の名前が認識できる
・人の話を聞くことができる
・座っていることができる
・大人の助けなしでお弁当が食べられる

入学前に1人で最低限のことをできることが求められる

全てを完璧にできなくても大丈夫ですが、できないことが多数ある場合は、入学を1年遅らせることを勧められる場合があります。
学校は勉強をする場所なので、初めは英語力よりも、最低限のことを1人でできることが求められます。

またお子さんが1人でできるように、例えばお弁当の蓋は子供でも開けられる硬さのものを選ぶ、手づかみで食べられるものを入れる、包装が開けられないものは入れない、または別の入れ物に移して持たせるなど、親も協力と配慮が求められます。

オーストラリア現地校初年度のアクティビティ

オーストラリア現地校の初年度で学ぶこと

最初は学校生活に慣れること、お友達をつくり新しい環境に順応することに重点をおきます。
そのため、勉強はせず、クラスのおもちゃで遊んだり、粘土や工作、レゴ遊び、塗り絵をしたりする時間が多くあります。
その後、少しずつ英語や算数といった基礎科目から勉強が始まります。

教科は、理科・社会・体育・音楽などの日本と同じものから、ダンス・ドラマ・STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematicsを融合させた理系科目)・第二外国語・コンピューターなど多岐にわたります。

オーストラリア現地校の教室の様子

初年度1学期の学習内容

オーストラリア現地校初年度1学期は、下記のような内容を学びます。

英語:自分の名前を書く練習、アルフェベットの練習、サイトワード、絵本を聞き主人公の性格や感情について考える

算数:基本的な図形、1~20までの数を数える、10~1を後ろ向きに数える

理科:日常で使うものがどんな物質でできているか

社会:自分の家族とバックグラウンド

音楽:基本的なビートやリズム、音を楽しむ

STEM:農場で使われる技術、問題と解決策

体育:安全に運動する方法、走る、ジャンプなどの基礎

オーストラリア現地校初年度で学ぶ数字

オーストラリア現地校初年度に求められる英語力

書けなくても読めなくても大丈夫

初年度は、アルファベットやフォニックスを使って楽しく英語の基礎を学びます。
入学時にアルファベットが書けなくても英語が読めなくてもまったく問題ありませんが、英語で書かれた自分の名前だけは認識できることが必要です。

クラス内では寝転がって勉強をしたり、算数のときはお菓子を使って足し算、引き算を勉強したりします。
勉強の成果よりも、とにかく子供たちがストレスを感じずに楽しく学べることを重視しています。

だいたい25人くらいまでの生徒を、担任と副担任(teacher aid)の2人の先生で担当しています。

オーストリア現地校1年目の様子

バディプログラム

1部の学校には、イヤー6(小学校の最終学年)と初年度の子供たちがペアとなり、週に1回一緒に遊んだり、アクティビティを通して触れ合ったりするプログラムがあります。
お互いをバディと呼び、基本的にペアは年間を通して変わりません。

イヤー6のお兄さん・お姉さんに学校のことをたくさん聞くことができますし、他学年との交流を深める一環となっています。

オーストラリア現地校のバディプログラム

オーストラリア現地校1年生(2年目)

学校生活が2年目になると、少しずつおもちゃで遊ぶ時間が減り、勉強にシフトしていきます。
初年度は、言えばいつでもトイレに行けたのが、2年目は休み時間にすませるように指導されます。
少しずつですが、求められるものが増えていき、学校らしくなっていきます。

最初は何もわからずに入学した子供たちも、初年度でアルファベットは大文字・小文字とも覚え、自分の名前や簡単な単語は書けるようになっています。

オーストラリア現地校2年目には名前が書けるように

2年目1学期の学習内容

オーストラリア現地校2年目(1年生)1学期は、下記のような内容を学びます。

英語:完結した短文を書く、リーディングの強化、単語を書くためのフォニックスの練習

算数:100までの数、倍数、1桁の足し算と引き算

理科:物質の変化、その観察と予測

社会:建造物、人の手が加えられた場所、自然のままの場所

音楽:音真似、身体を使って音を表現する、ピッチとリズムのパターン

STEM:動く物質、光と音

体育:水泳レッスン、バランスのスキル

オーストリア現地校1年目で学ぶこと

英語の音を聞いてたくさん書く

1年生になると、英語を書くことが増えていきます。
英語を聞いてそれを紙に書く、スペルは正しくなくてもいいから「書くことを好きになる」ことを目的としたものです。

先生からは、「親はスペルミスなどを注意しないでほしい、子供が聞いてきたときだけ正しいスペルを教えてください」と言われます。
とにかくたくさん書いて、アルフェベットとフォニックスを紙上で理解していこうということが中心となる年です。

英語の音を聞いて書く

オーストラリア現地校の教室の様子

どの学年でも、まずは授業開始とともに出席(roll)をとります。

学校に授業参観はありませんが、マミーヘルパー(ボランティアで教室内のお手伝いをする)があるクラスもあり、その際に教室内の様子を知ることができます。

マミーヘルパーは先生に頼まれたことをお手伝いします。
ファイリングや鉛筆削り、書類がクラス全員分そろっているかなど、簡単な作業です。

オーストラリア現地校の教室の様子

オーストラリアの教育が日本と違うと感じるところ

オーストラリアの教育で日本と大きく異なるところは、できるところを褒める、個性を大切にするというところです。
他の子より遅れていても焦らせず、その子ができることに着目し、こうやったらもっと伸びるのでは?という提案をしてくれます。

ただその分、クラス内・学年内での学力の差は、日本では考えられないくらいあります。
学校によってはアジア人や他国からの移民も多いため、ELT(English Language Teacher )の先生もいて、母国語が英語以外の生徒のために、作文の時間は別で指導するなどのケアもあります。
ただしすべての学校にELTの先生がいるわけではないので、事前に確認することが必要です。

また日本のように毎日学校に行く習慣がついていない子が多く、簡単に休んでしまうので、出席率を非常に気にしている学校が多いです。クラスごとに出席率がドアに書かれ、1番出席率の高いクラスにはご褒美を渡すなど、学校に毎日通うことを大切にしています。

オーストラリア現地校のField Trip

オーストラリア現地校の学校初年度・2年目まとめ

オーストラリアの現地校では、日本の学校よりもリラックスした雰囲気で、椅子に必ず座ることなどは求められず、楽しく学校生活を送れるようにしてくれます。

英語が心配な親御さんもいらっしゃると思いますが、筆者の子供も読み書きはいっさいできず、heとsheの違いもわかっていない状態でスタートしましたが、楽しく学校生活を送っています。

楽しいイベントなどもたくさんあり、勉強がすべてではないことを体感するはずです。
英語よりも、お子さんが楽に1日過ごせるように、トイレやお弁当、使いやすいカバンなどを気にしてあげるといいでしょう。

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