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スウェーデン/ルドビカの保育園事情

スウェーデン/ルドビカの保育園事情

スウェーデン在住のユッカです。スウェーデンのダーラナ県にあるルドビカに夫と1歳息子と3人で暮らしています。

ダーラナ県は「スウェーデンの古き良き故郷」と言われている、自然豊かな地域です。首都ストックホルムから車で3時間ほど。決して都会ではないけれど、北欧の自然を存分に楽しめる街で生活しています。

私は今、そんなダーラナ県/ルドビカで1歳の息子の子育て真っ最中!スウェーデンの子育て事情や保育園幼稚園のアレコレをレポートします。

ダーラナ県の伝統工芸品、ダーラナホースです。

0歳児を預けることは不可。育休取得率が高い理由

スウェーデンでは0歳児を預けることはできません。その代わりに1歳からは、すべての子どもを保育園に預けることができます。そこにはスウェーデンの子育てに対する考え方が顕著に現れています。

パパの育休取得率90%以上

スウェーデンは「福祉大国」です。子育てに対する考えがとても柔軟で、いわゆる「子育てしやすい国」とされています。各国のモデルケースとなることも多い理由の一つが、育休制度が整っていること。両親合わせて最大480日の育休を取得することができます。

そのうち90日は必ず自分自身で取得しなければならず、取得しなければその権利は自動的に消失してしまいます。この背景があるからこそ、パパの育休取得率が高いのです。

1歳からのすべての子どもに通園の権利がある

整った育児休暇制度があるからこそ、「1歳未満の子どもは家で育てよう」といった考えが根本的にあるため、0歳児の受け入れはできません。しかしながら1歳以上のすべての子どもは保育園に通うことができます。…これって日本からみたらちょっとびっくりすることですよね!

日本では親の就業の有無で保育園に通えるか否かが決まります。片方の親が専業主婦(夫)だった場合は預けることはできません。ですがスウェーデンでは1歳を超えた全ての子どもには、保育園で教育を受けるべき。といった理念があるため、親が働いていなくても預けることができるのです。

待機児童なし!?最長でも4か月以内に入園できる

スウェーデンに待機児童はいません。申し込んだ全ての子どもが最長でも4か月以内に保育園へ入園することができます。そのためスウェーデンに来たらなるべく早めに申し込みは済ませておきたいですね。具体的な申し込み方法は下記で説明します。

ちなみに私はラッキーなことに、家に近くで新しく保育園がオープンしたため申し込んでから1週間で入園することができました!

保育園の園庭です。

スウェーデンの保育園制度。施設の種類、費用、申し込み手続きをご紹介

保育園の種類は1つだけ!

保育園はFörskolaと呼ばれる幼保一体の施設のみです。1~5歳の子どもが通うことができます。幼稚園と保育園の機能を合わせもった施設で、公立/私立の違いはありますが、すべて自治体で管理されています。

日本だと保育園と幼稚園や管轄している行政機関も違うし、認可/無認可…と種類が多くて混乱してしまいますが、スウェーデンでは一択。分かりやすいです!

預けられる時間に制限があります

息子が通っている保育園は6時半~18時半まで空いています。ですがフルで12時間いる子どもはいません。スウェーデンでは残業する文化がない為、15~16時半が退園ラッシュです。

そしてもう一つ大切なルールがあります。それは【親が失業中/育休中の場合は週15時間~30時間のみの保育】となります。具体的に説明していきます。

基本的にスウェーデンでは共働きが普通。専業主婦の概念はなく、仕事を持っていない人は失業中とされます。その場合(または下の子の育休中)は週3日5時間or週5日3時間どちらかを選んで通園することができます。15時間~30時間の幅は自治体によって変わりますが、私の住む街は最大15時間です。(都心だと30時間の地域も多いみたいです。)息子は週3日、9時半~14時半の5時間、お世話になっています。

ちなみに親が学生の場合はフルタイムで預けることが可能です。スウェーデンでは移民に向けての語学学校が無料で開講されています。親が大学生や語学学校の学生の場合でもフルタイムで預けることが出来るのは、素晴らしい制度です。

スウェーデン保育園の保育料

気になる保育料ですが、日本円で15000円/月 程度です。親の収入額で費用は異なりますが、この金額を上回ることはありません。また、第2子以降は減額されます。

施設使用費はなく一律の金額で、不足分は税金で運営されています。ちなみに児童手当は10000円/月 程度です。

スウェーデン保育園の申し込み方法

基本的にはすべてネットからの申し込みとなります。受付は自治体です。お住まいの市区町村のホームページに保育園申し込みのフォーマットページがあるので、そちらを記載しての申し込みとなります。私は申込書を印刷し、必要事項を記入して郵送しました。

ここで必要なのがIDナンバー。必ず書類に記載しなくてはなりません。スウェーデンでは個人に番号が与えられます。(日本でいうマイナンバーのようなものです。)このIDナンバーは携帯番号や銀行口座、すべてを把握できる優れものなのですが発行に少し時間がかかる為、

「早く申し込みしたいのにIDナンバーがなかなか発行されない><!」

といったことも。

ですがご安心を!自治体に「今IDナンバーを発行中です。」と伝えれば臨機応変に対応してくれます。

申し込み用紙に第1、第2、第3希望の園を書く欄がありますが、私は家からの近さで選びました。本当は園の見学をしたかったのですが、コロナでどこの園も見学ができなかったため、上記のようにロケーションで選びました。

スウェーデンの保育園入園の流れ、持ち物等について

書類の申し込み後、自治体から連絡がきます。息子の場合は第1~第3希望まですべて満員だった為、違う園が打診されました。幸い徒歩圏内の園だったため、快諾。その後自治体にOKの連絡をしたら、次は保育園からメールが届きます。

慣らし保育の手順と準備

保育園とのメールやりとりで、初回の登園日を決めます。そこで何か準備するものはまったくありません!初日にすべて説明されます。

初日の登園では園の説明と各部屋を回って先生方に軽くご挨拶。その後、園に関するパンフレットをもらい、同意書に記入と預ける時間/曜日の決定。トータル1時間で終了しました。

慣らし保育は子どもが園に慣れるまでで、期間も話し合って決めます。だんだん時間を延ばして行き、子どもと一緒→親は別室で待機→親は自宅で待機、と段階を踏んでいきます。先生がOKと判断したら慣らし保育は終了です。

保育園との連絡は専用アプリで!

子どもの保育時間や園からの連絡はすべてアプリを通して行われます。連絡帳のようなものはありません。また欠席の連絡もアプリから行うことができます。これらの説明も慣らし保育中にしてくれますよ♪

保育園利用時に私が用意したもの一覧

・レインコート/ブーツ
・手袋
・着替え一式
・オムツとオムツかぶれ用の薬

以上です。これらは常に園に置いてあります。

スウェーデンの保育園に通ってみた体験談

息子が通っている保育園を少しだけ紹介します♪

保育園の部屋はこんな感じです!

まずはエントランス。スウェーデンでは玄関で靴を脱ぐ習慣があるため、(とっても日本よりかなり緩いですが)クロークで靴を脱いだりコートを脱いだりします。

ひとりひとつのクロークが与えられ、予備の着替えやコート、シューズを収納しています。
ちなみにオムツは各家庭で準備します。自治体によっては保育園が用意してくれる場合もあるので詳しくは保育園に問い合わせてみてください。

ベビーカーでも余裕で入れるゆとりのあるエントランスです。

部屋は5つ。メインの部屋1つから4つの子部屋につながっています。

子供たちの遊び場 兼 おひるね部屋

各部屋にコンセプトがあるようで、そのコンセプトに沿った装飾がされています。

「スカイ部屋」
「ジャングル部屋」。どのお部屋も凝っています。

ランチの部屋

みんな揃って11時からランチタイムです。主食はじゃがいもとパスタ。メインで肉、魚、野菜、スープ、変わり種(タコスなど)が日替わりで提供されます。ちなみに私も味見をさせてもらいましたが、かなり濃い味付け!大人でも美味しく食べることができました。

この日のランチはパスタとソーセージです。

ペイント部屋

みんなで工作やお絵かきを楽しむ部屋です。

保育園では、世界中の子ども達と友達になれます

スウェーデンは移民大国としても知られています。私も街にも移民や、転勤できた家族が多く住んでいるため、保育園も様々な人種の子ども達が通っています。小さいうちからいろんな文化に触れることができるって素敵なことですよね!

スウェーデンの保育園事情と体験談~おわりに

以上、スウェーデンの保育園に関するレポートをお届けしました。今のところ、息子は楽しく通っているようです。

日本と違う制度ではじめは戸惑いましたが、今ではとてもお世話になっております。小さなお子さん連れでスウェーデンに駐在される方の参考になれば嬉しいです。

スウェーデン/ルドビカ駐在員の生活レポート

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こんにちは。スウェーデン在住のユッカです。スウェーデンのダー……