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北京駐在帯同して良かった3つのこと<駐在妻レポート>

北京駐在帯同 駐在妻レポート

夫の北京駐在に、子供連れで帯同し、3年が経ちました。駐在が決まった時、まず家族帯同を悩みましたが、今は帯同して本当によかったと思っています。

北京に住むメリット3つ、そして駐在妻の北京での生活の1日の流れをご紹介いたします。

中国/北京駐在に帯同してよかったこと3つ

北京駐在帯同のメリット(1)ドラマチックな街で家族の絆が深まる

北京での毎日はドラマチックです。北京には、奥深い中国の歴史と、進化し続ける街と、パワフルな中国人であふれています。

街での光景、珍しいもの、子供とご老人に優しい中国人との触れ合いなど、話題が尽きることはありません。我が家は、日本にいる時より、家族と毎日の出来事について会話することが各段に増えました。びっくりするようなことがあっても、笑いや思い出に変えてくれるのは家族のおかげです。

また北京には、それぞれ覚悟して帯同した家族が駐在しています。みなさん、お互いの背景を思いやってくれる、優しい方ばかりです。

日本人とは家族ぐるみでのお付き合いが出来るのも、北京駐在のメリットです。

北京の天安門広場
ニュースでよく見かける天安門広場。この門の向こうに、故宮博物館が広がります。

北京駐在帯同メリット(2)世界遺産の街で歴史や遺産を堪能できる

北京市の面積は広大で、四国4県と同じ広さ。市の中心部は、中国4000年の歴史的建造物と、高層ビルが立ち並ぶ近代的な地域が混在する、ダイナミックな市街地となっています。

一番の魅力は、北京市内には、世界遺産が7つもあること。万里の長城は、北京市内だけで10箇所以上の観光スポットがあり、それぞれ長城の特徴が楽しめます。

世界遺産だけでなく、古くからの街並みの「胡同」や、歴史の残る「四合院」という住宅建築など、国の文化財も数多く点在します。全て市内にあるので、平日、お子さんが学校へ登校した後に万里の長城へ観光に行き、半日ほどで帰宅することが出来るのです。また故宮博物館は、様々なイベントや展示会をしているので、何度訪れても飽きません。

週末は、頤和園のボートに家族で乗りのんびり過ごし、飲茶をお昼ごはんに食べて過ごしたり出来ます。世界遺産を日帰りで観光できることは、大きなメリットです。

北京の万里の長城
万里の長城。夏は緑の木々で覆い尽くされた中に長城が遥か遠くまで続いていくのが見渡せる

北京駐在帯同メリット(3)世界各国の人々との異文化交流ができる

中国に行くと、アジア人としか関わりがなさそうに思いますが、北京はそうではありません。北京には、世界30ヶ国近くの大使館があり、インターナショナルスクールも数多く立ち並びます。ドイツ大使館、フランス大使館などの欧州の大使館では、マーケットやバザー、クリスマスフェアなどを開催します。事前にチケットが必要な場合もありますが、私たち日本人も参加することが出来ます。

また語学学校でグループレッスンを選択すると、様々な国の人々と一緒に中国語を習うことが出来ます。そこで出会った外国人と仲良くなったり、中国文化クラスで水墨画や月餅作り、二胡演奏を体験したり、と、異文化交流に頻繁に参加することが出来ます。

異文化交流が手軽に楽しめるのも北京駐在のメリットです。

北京市のビジネス街
北京市のビジネス街。近代的なビルが立ち並び、緑も多く街全体が整備されています。

北京駐在に帯同する駐在妻の1日の流れ(平日編)

平日は夫や子供を送り出してから家事をはじめ、買い物をし、その後自分のための時間などとなります。

北京では、徒歩、自転車、公共バスや地下鉄など日本と変わらない交通手段ですが、タクシーが格安のため気軽にタクシーを利用します。

北京は盆地の為、夏は40度近くの酷暑、冬は-5~10度で川や噴水は全て凍ってしまう極寒。快適に外気を楽しめる時期が限られているので、季節によって習い事や移動手段が変化します。

6:00 起床・朝食・弁当づくり・空気の確認

朝起きると、スマホのアプリで今日の空気の汚染具合を確認します。我が家の駐在がスタートした2017年から比べると、毎年どんどん良くなっています。しかし、毎日の確認は欠かせません。数値が高い(空気汚染強)の時は、子供たちのマスクの用意をしておきます。

その後お弁当づくり、朝食づくりです。冷凍食品などはほとんどないので、全てを手作りして、お弁当箱に詰めます。

夫は出張や会議が多いため、同僚とお昼ごはんを食べにいったり、日系のお弁当屋さんのお弁当を注文したりしています。

7:30 子供のスクールバスのお見送り

学校へ通うためのスクールバスがマンションの指定の場所まで、子供を見送りに行きます。

8:00 朝ごはんの片付け・掃除・洗濯

マンションのお掃除サービスが入る日は、お部屋の簡単な片付けなどを軽くしておきます。個人でアイさん(お手伝いさん)を雇っているご家庭もあります。私もアイさんにお世話になったとこもありますが、今は全て自分で家事をしています。

9:00 食材の買い物

日本のように一つのスーパーで全てを買いそろえることが難しいため、肉類、魚類、野菜、日用品など、それぞれお店を使い分けて買い物をします。最近は、ネットスーパーも充実しているので、朝注文して、家事をしている間に届けてもらうサービスを利用するのも便利です。

11:00 語学学校・習い事・自由時間

中国語や二胡、中国刺繍や太極拳など、中国語ならではの習い事がたくさんあるので、日替わりで習い事をしている駐在妻が多いです。大学の中国語コースに通う熱心な奥さんたちもいます。習い事がない日は、友人たちと、北京市内の観光に行きます。

13:00 習い事の後、親しい友人とランチやお茶

習い事のあとの友人とのランチが、大切な情報交換の場所でもあります。ランチは、ローカルの中国料理のレストランから、大使館街のおしゃれな欧州系のレストランまで、豊富にあります。

16:00 帰宅・夕飯づくり

北京中心部には、1日に2700万人以上が勤務し、1200万人以上が地下鉄を利用し、地下鉄乗客数が世界一(2017年北京日報調べ)だそうです。地下鉄に乗る前には、空港と同様の手荷物検査と、金属探知のゲートを通過しなければ、改札を通ることは出来ません。液体類は特に厳しく検査するため、水筒に入った水やお茶などは「飲んでみてください」と言われることもしばしば起こります。

その為、退社時間の5時過ぎには、地下鉄の駅外にまで地下鉄に乗るための列が出来ることがあるほどの混雑となります。ラッシュアワーに巻き込まれない為にも、早めに帰宅を心がけています。

18:00 夕食

学校や習い事から帰宅した子供たちと夕食をとります。夫は、接待やお付き合いで外食することが多いです。

中国料理は、食材も高価で美味しいのですが、油を多く使っていることが難点。自宅で夕食がとれるときは、なるべくあっさりとした和食を食べてもらいたいと思っています。

20:00 お風呂・洗濯・明日の準備・就寝準備

北京市の西側にはゴビ砂漠が広がっており、海も川もなく、雨も滅多に降らないため、北京は一年中とても乾燥しています。そのため、部屋の中も乾燥しがち。我が家では、就寝前に洗濯をし、それぞれの洗濯物を各自のお部屋で加湿かわりに干して、夜を過ごしています。朝にはすっかり乾いているので、とても助かりますが、それだけ乾燥していることに驚かされます。

北京駐在妻として暮らす 1日の流れ(休日編)

家族全員が休日の日は、北京市内の日帰り観光に出かけることが多いです。

日頃こどもたちは、マンション近辺、または、学校近辺の狭いエリアの中国風景しか触れていないので、家族で外出出来るときは、なるべく、バスや地下鉄に乗ったりして、北京文化を体験させたいと思っています。

世界遺産天壇公園に日帰り観光 8:00 起床

起床後すぐに、空気汚染度数を確認。一日中悪くない数値の予報のため、安心して外出準備開始。外出すると、すぐにのどが乾く為、一人一本のペットボトルの水を持参します。

北京の天壇公園
天壇公園。とても広い公園で、公園内をたくさんの中国人が自由に楽しんでいます。

9:30 出発

休日の地下鉄は空いていて快適です。中国人は、子供をとても大切にしてくれるので、小学生以下の子連れ親子をみかけると、どんな遠くからでも声をかけてれ席を譲ってくれます。

10:30 天壇公園へ到着

チケット売り場で多少並びますが、大きな混雑なく、チケットを購入して天壇公園に入ります。世界遺産なので、外国人観光客が多いかな、と思いますが、見渡す限りほぼ中国人。近所の地元の中国人が散歩にきたり、太極拳をしていたり、国内旅行ツアーの団体さんを多く見かけました。

13:00 お土産物選び

子供たちの楽しみは、やはりお土産物のお買い物。天壇公園内にもお土産物屋さんがありますが、外国人向けで観光地価格です。ここでは買わず、天壇公園東門から外へでると、お土産物市場で有名な「紅橋市場」という建物があります。この市場の地下には、お土産物の卸の業者さんが小さな店舗を構えているので、安心価格で可愛いお土産物を購入しました。

お昼ごはんは、建物内のフードコートで軽くすませました。

紅橋市場で買ったお土産
紅橋市場で買ったお土産。中国らしいお土産がお手頃価格で購入できます。

15:00 タクシーで帰宅

休日とはいえ、夕方になると、繁華街は混雑しがち。渋滞を避けるために、早めに自宅マンションまでタクシーで戻りました。タクシーはアプリでボタン一つで呼び出すことが出来るので、どんな出先からでも、スムーズにタクシーに乗ることが出来ます。

17:00 北京ダックのレストラン

日本の様に高価ではなく、手軽に家族で北京ダックをおなか一杯食べることが出来るので、家族みんな楽しみにしていました。リーズナブルで美味しいと有名なお店ですので、予約なしで注文しても、すぐ出てきます。

北京ダック
世界三大料理の一つの中国料理。その中でも高価とされる北京ダックが、本場北京ではお手軽にいただくことが出来ます。目の前で食べやすい様にカットしてくれるんですよ。

20:00 帰宅・就寝

朝から世界遺産を観光し、世界三大料理の中国料理を堪能し、大満足の一日でした。

北京駐在帯同のメリット3つと北京駐在妻の1日まとめ

上海や香港と違い、イメージのわきにくい「北京」。大気汚染や食べものや言葉のことで、駐在を不安に感じることもあるかと思います。

日本と全く同じ生活が出来るとは言いにくいですが、中国の歴史の重みや、人情深い中国人との関わりなど、日本では決して体験することが出来ません。そして、改めて日本文化や日本人の良いところを再発見しながら、北京駐在生活を送れることと思います。