我が家は、夫のミシガン駐在に家族帯同し、2011年から2015年までノバイ市に住んでいました。2013年にはノバイで第3子の次男を出産しています。
ノバイはアメリカ北部の小さな街です。
この記事では、ミシガン州ノバイに家族帯同してよかったこと、そして駐在妻の一日をご紹介いたします。
ミシガン州ノバイに駐在帯同して良かったこと3つ
ノバイ駐在帯同メリット1: 美しい大自然の中でのびのび生活ができる
ノバイ市は州都デトロイトから、車で1時間ほどの小さな街。20年前までは、一面のリンゴ畑だったと言われており、きれいな街並みが続きます。どこを見回しても空が高く緑豊かで、変わりゆく季節をたっぷり堪能できます。
ミシガンは緯度が高く、北海道の旭川や釧路と同じような気候です。夏は短く、寒さ厳しく雪深い極寒地方。その分、緑が一斉に芽吹く春が待ち遠しく、また、目が覚めるような秋の紅葉の美しさは、毎日カメラを持って撮影したいほどです。
冬は雪が多く、氷点下20度まで下がりますが、雪野原をかけまわるウサギや鹿の群れをみかけるなど、一年中ワクワクした気持ちで生活出来ます。
ノバイには池や小さな湖が多くあり、運が良ければ野性のビーバーも見れるんですよ。季節の良い時は、ジョギングやウォーキング、ゴルフやカヌー、また湖畔でバーベキューなど、アウトドアが一年中楽しめます。
ノバイ駐在帯同メリット2:観光客がいない環境で鍛えられることで、英語力が身につく
ノバイには大学も特別な観光地もなく、正直何もない街です。必然的に英語力がつくのは、観光客が全くいないため。住んでいる人には現地人と思われ、容赦ないスピードの英語で話しかけられます。
市内には、中国人・韓国人・インド人・イラク人など多くの国の人々が生活しています。アジア人が珍しがられることもなく、現地アメリカ人はとてもフレンドリーに接してくれます。しかし、アジア人だからといってゆっくり話してくれるわけでもありません。
最初は、速すぎると感じた英語も徐々に慣れ、1年経つ頃にはスーパーで立ち話が出来るほど、英語力がつきます。
ノバイ駐在帯同メリット3: 週末はピクニックや雪遊びなど、のんびりとしたノバイで家族と過ごす時間が増える
夫はタイムカード制ではなかったため、平日も家族で過ごす時間が増えました。夫は、仕事を途中で抜けて子供の学校行事に参加したり、病院に付き添ってくれたりなど、家族に協力的で、アメリカでの働き方にとても感謝しています。
特に、現地校のカンファレンス(個人面談)は、夫と参加出来るととても心強いです。
週末は、家族で湖畔へピクニックに行ったり、雪が積もればかまくらを作ったり、移りゆく季節を家族全員で楽しむことが出来、のんびりしたノバイで駐在出来て本当によかったと思っています。
ミシガン州ノバイに駐在帯同のデメリット3つ
逆に、ノバイに駐在していることのデメリットももちろんあります。
ノバイ駐在帯同デメリット1:日本まで14時間。日本が遠いです
デトロイトから日本まで、飛行機で約14時間。小さなお子さんのいるご家庭は、長時間フライトは過酷な旅になることでしょう。直行便があるとはいえ、限られた便数の上、時差も大きいので、気軽に一時帰国出来ません。考えたくないことですが、身内に何かあった場合など、すぐに戻れないことはデメリットだと常々思っています。
ノバイ駐在帯同デメリット2:ノバイはとにかく何もない
ノバイは大学も観光地もビーチもなく、とにかく何もない街。街の人々は皆優しいですが、正直刺激が少ないです。大学がないため、街は静かで若者も少なく、お洒落をしている人もほとんど見かけません。12oaksという大きなモールがあるおかげで、ショッピングや映画は楽しめますが、それ以外は何もありません。
しかし、車の運転にさえ慣れてしまえば大丈夫。我が家は、ミシガン大の街アナーバーや、IKEAのあるカントン市、コストコやトレーダージョーのある近隣の市へ、毎日の様に出掛けていました。
ノバイ駐在帯同デメリット3: 冬が長く日照時間が短いためビタミンD不足に~乳児がいる人はより注意が必要
ミシガンの冬は長く、9月中旬から4月中頃の半年間、冬用コートが手放せません。豪雪のため、雪が積もると運転もリスクが高まり、外出が億劫になり、引きこもりがち。日照時間も短いため、ビタミンD不足になります。
私は第3子をノバイで出産しました。赤ちゃんのビタミンD不足は成長に大きく関わるため、ミシガン駐在中はビタミンDの薬を飲む様にと、指導があったほどです。牛乳や卵は、ビタミンD入りのものを意識して購入していました。
テレビで見かけるアメリカのイメージのニューヨークやカリフォルニアと違って、ノバイの生活は想像出来にくい思いますが、自然が楽しめるとても美しい街です。街の人々も女性や子供に優しく、日本人もとても生活しやすいですよ。
ミシガン州ノバイ駐在妻として暮らす1日の流れについて(平日編)
我が家には現地校に通う長女、現地プリスクールに通う長男、そしてノバイで出産した次男と夫の5人家族です。子連れの駐在妻のノバイでの生活をご紹介します。
7:00 起床・お弁当づくり・朝ごはん
夏は過ごしやすいですが、冬は8時半頃まで薄暗いです。起きたらすぐ、子供たちのランチとスナックの準備します。バイランチ(ランチルームでお昼ご飯を購入)しても良いのですが、野菜不足になるので、ランチは簡単なサンドイッチと果物などを毎日持たせています。
8:30 夫と子供が出発
現地校に通う長女は、自宅近くにスクールバスが来るので、バス停まで見送ります。
長男はプリスクールに通っているので、車で送っていきます。教室まで息子を連れて行き、担任の先生やクラスメイトに挨拶をして送り出します。
9:30 近隣市の図書館でストーリータイム
近隣市の図書館では、小さな子向けの絵本の読み聞かせや手遊びなどのアクティビティを、午前中開催してくれています。私は次男を連れて、ストーリータイムに参加していました。このストーリータイムで現地のママ友が作れました。
昼間お子さんがいないなどの駐在妻さんや若い奥さんたちは、コミュニティスクールの語学学校に通ったり、スクラップブッキングを習ったり、ジムに通ったりなど、それぞれの時間を忙しく過ごしています。
11:30 スーパーに寄って買い物
図書館の帰り道に、スーパーで買い物をしてから帰宅します。冬は雪が降るとスピードも出せないので、慣れた道とはいえ運転は慎重にならなくてはなりません。
13:00 チューターさんと英会話のレッスン
次男をお昼寝で寝かしつけた後、自宅まで来てくれるチューター(家庭教師)と英会話のレッスンです。私はTOEIC対策もしてもらっていました。
15:00 子供たちのお迎え、習い事の送迎
プリスクールと学校へ車でお迎えに行きます。友人たちと予定が会えば公園で遊んでから帰宅します。その後習い事などの送迎があります。
何をするにも車での送迎が必要のため、夕方はいつも忙しく車が欠かせません。
我が子たちは、スイミング、サッカー、バスケなど、ノバイ市主催の習い事へ通っていました。
19:00 夫もそろって夕食
「今日は通勤中にグースの親子をみたよ」などの会話で盛り上がります。
ノバイには日本食材店もありますが、アメリカのスーパーの食材でも十分!日本と同じような食事を作ることができます。
20:00 明日の準備、就寝
ベッドルームの中にバスルームがあるので、就寝までの生活リズムがつきやすく、アメリカの間取りを気に入っています。
子供たちには、就寝前に日本語の読書の時間を作り、日本語にも触れる様に心がけていました。
21:00 テレビタイム
子供たちが寝たあと、夫婦で日本のドラマや日本のニュース番組をみたりして過ごします。インターネットのおかげで、アメリカでも日本のテレビが見れてありがたいです。
ミシガン州ノバイ駐在妻の一日(週末編)
7:00 起床
土曜日はノバイにある日本語補習校の日。我が子たちも補習校に通っていたため、お弁当作りから始まります。
1週間分の宿題や漢字テストの確認などをしながら慌ただいですが、親も子もこの日を楽しみにしているので朝から会話が弾みます。
8:30 補習校へ送り届ける
ノバイ市内に補習校があるので送迎も短時間で済みます。
9:00 夫婦でケンジントンパークへランニング
子供が登校後、ノバイから車で20分ほどの大きな湖のある公園へ。夫婦でランニング用ベビーカーを押しながら、湖の周りのランニングコースを走ります。七面鳥の群れや、鹿に出会うのも楽しみのひとつです。
12:30 ランチをテイクアウトして帰宅
帰り道にお気に入りのサンドイッチのお店でテイクアウトして帰宅。
15:00 補習校のお迎え
授業のあとは、サッカーのアクティビティがあったり、お友達と公園で遊んで帰ったり、日本語でリラックスして過ごします。
17:30 お気に入りのピザレストランへ
大きなピザ釜で焼き上げるピザレストランへ現地アメリカ人家族と。アメリカンサイズのピザを分け合って大人数で食べ、週末の楽しい夕食の時間です。
子供を通して家族でぐるみで親しく家族と出会え、子連れで帯同してよかったと思います。
ミシガン州ノバイ駐在家族帯同のメリット、1日の過ごし方について まとめ
ノバイ市はアメリカの他の大都市とは違い、内陸部の小さな街です。
日本語は全く通じず、英語を強いられる環境ですが、田舎ならではの、温かい現地の人たちとの関わりが楽しく、手付かずの美しく自然でのんびりした環境は、決して日本で体験する事はできません。
日本と全く同じような生活は出来ませんが、時間を忘れゆったり生活出来るノバイで、子育てが出来て、私はとても楽しかったです。